せっかく技術やスキルを持っているのに、それを発揮できないなんてことありませんか?
実はそれ、メンタルの状態によるものかもしれません。
最近スポーツ界からビジネス界まで幅広い分野で「メンタルトレーニング」というものが取り入れられています。
今回はメンタルトレーニングの概要やどんな流れでトレーニングしていくかをまとめています。
目次
メンタルトレーニングとは
競技スポーツの訓練の中で、意志・意欲・決断力などの精神力を強化するトレーニング。瞑想(めいそう)による精神統一や、故意に困難な状況を設定してのトレーニングなどによって、大事な場面であがってしまうことを防いだり、自信ややる気を高めたりするのに役立つ。メンタルマネージメント。メントレ。
最近はスポーツだけでなく、ビジネスや勉強の中でも取り入れられていますが、精神力を強化するトレーニングのことを言います。
具体的な方法は様々ですが、過度の緊張を防いだり、モチベーションを上げるといった目的で行われることが多いですね。
メンタルトレーニングを受ける人
メンタルトレーニングは実に様々な人が受けています。
受ける人(職業)によって、メンタルトレーニングを通して目的やトレーニングの方法や過程も異なってきます。
スポーツ・アスリート
近年は様々なスポーツで技術面だけでなくメンタル面の強化も図っています。
実際、北京オリンピックで金メダルを獲得した女子ソフトボールの選手たちもメンタルトレーニングを取り入れたりと、近年はメンタルトレーニングもスポーツ界で注目されつつあります。
スポーツだけの話でもないですが、たとえパワーやスピードなどスポーツの技術が備わっていたとしてもメンタルがしっかりしていないとその力を発揮できずに終わってしまいます。
それではもったいないですよね。
メンタルトレーニングをやるのは、持っている力を十分に発揮するためでもあります。
またウエイトトレーニングなどのフィジカル面のトレーニングと違って、メンタルトレーニングは一度やり方が分かれば日常生活でも取り入れやすいです。
さらに怪我のリスクが少ない(ほぼない)というメリットもあります。
プロゴルファーを目指していたときの体験談
「ゴルフは、メンタルのスポーツ」とよく言われますよね。わたしは、元プロゴルファーを目指していた経験があるのですが、プロテストの当日の異様な緊張感があるんです。プロテスト当日は、異様に手や全身の筋肉が震えて、グリップもしっかり握れているのかという感覚になりました。何度も深呼吸を繰り返すのですが、いつもと違う身体の反応で、本番で実力が発揮できる気がしませんでした。
そのころは、メンタルトレーニングということも知らなかったのもあって、「こんなに本番で緊張が身体に出るのは、スポーツ選手に向いていない」と思ったのです。
それくらい、本番で実力を発揮できるかどうかは、メンタルの影響が大きいです。
サラリーマンや経営者
仕事をする上で適度なストレスは仕事のパフォーマンスを高めてくれますが、過度のストレスは大敵です。
目的も、
- プレゼンなど大事な場面で緊張しないようにする
- 組織や個人のモチベーションアップを図りたい
- セルフイメージを明確にしたい
などのように実に様々です。
形式も個人でマンツーマンでやる形からセミナー形式までいろんな形式があります。
経営者、社長を辞めたい、そのような気持ちになるのも、メンタルトレーニングをすると、ブレなくなるなります。逆境や思いもかけない事態が起きるのが経営です。経営判断も、メンタルが強い人は、冷静で未来を見据えた判断ができますが、そうでないと不安や恐怖に影響された決断となり、最高最善の方法を選ばず、余計に事態を悪化させることもあるのです。
教育・勉強
特に受験に関して言えば、プレッシャーはすごいですよね。
受験本番前は特に、緊張で勉強が手につかないなどの影響が出ることもあります。
また試験本番で過度に緊張すると分かるはずの問題も解けなかったり、面接でも頭が真っ白になってしまうなどで本来の実力を発揮できないケースもあるのです。
そんな受験生向けのメンタルトレーニングもあります。
また高校や大学の受験だけでなく、国家資格の試験や教員採用試験など難関の資格試験でのメンタルトレーニングの事例もあります。
せっかく一生懸命やってきた勉強を無駄にしないためにも、メンタルの継続的な強化は勉強においても重要なのです。
メンタルトレーニングの流れ
メンタルトレーニングの流れについてまとめています。
目的などによって多少流れは異なってきますが、
- ヒアリング、相談
- ストレス耐性のチェック
- パフォーマンスをアップ
- これまでの振り返りと整理
- レポートを作成する
基本的にはこの流れです。
ヒアリングとパフォーマンスアップのトレーニング
まずは、メンタルトレーナーが依頼者の話を聞いて、現状の悩みやどんな目標を持っているか、どうなりたいかを確認します。
それを通して「なりたい自分」をイメージして、今後のプランを作成します。
次に主にイメージトレーニングを用いて、本番やプレッシャーに強い精神状態を作っていきます。
スポーツ選手が依頼者の場合は試合や練習にも同行して、そこでモチベーションを上げるなどでメンタリティを調整します。
また「想定練習」という本番に近い状態で練習することをします。
これにより本番も普段の練習と近い環境や状況になり、本番での過度な緊張を抑えやすくなります。
サラリーマンなどビジネス関係の依頼者であれば、呼吸法やイメージトレーニングを通じて、緊張を和らげるようなことをします。
こちらもスポーツ選手と同じく、本番で力を発揮しやすくなるために行います。
振り返りとレポート
ある程度トレーニングをこなしたら、気づきを依頼者とトレーナーとで話し合います。
一緒に話す方が一人で悩むより効果的ですし、気持ちを整理することができます。
またそれによってメンタルの整理にもつながります。
そして、定期的にレポートを作成します。
形は様々ですが、成長や成果を目に見える形で実感できる形で作成します。
メンタルトレーニングは本来の力を引き出すのに重要
メンタルトレーニングの概要と内容については、
- スポーツ選手から会社員、経営者、受験生など、メンタルトレーニングを受ける人は幅広い
- 受ける人の層によってトレーニングの内容も幅広い
- ヒアリング、イメージトレーニング、振り返り、レポートとある程度の流れ、型がある
この3点がポイントです。
仕事からスポーツ、勉強などメンタルトレーニングは実に幅広く利用されています。
同時にそれだけメンタルが重要とも言えますね。
メンタルトレーニングを受けることで、きっとあなたのメンタルを向上させて仕事に良い影響を与えますよ。