人間関係の中で、女性が男性にDVという構図もあるので、職場でも部下から上司へというパワハラも存在するのです。もしかすると、部下から上司向けのパワハラは、あったとしても、上司の立場上、指導しなければならない立場なので難しいかもしれません。
上下が反対になった部下から上司へのパワハラを「逆パワハラ」ともいわれています。
この逆パワハラもパワハラなんですよね。場合によっては、違法な行為にあたり、損害賠償請求の対象となるケースも存在するかもしれません。
逆パワハラで悩んでいる上司や管理職の方へ、対応のヒントをご紹介しますね。
目次
部下から上司への「逆パワハラ」が存在する
よくあるケースでは、パワーハラスメント(パワハラ)は、立場の上である上司から部下に対して使われる言葉です。職場では、管理職である上司が部下に、業務の命令や指示を出す権利があるからです。そのため上下関係により、部下は逆らえない状態があります。
しかし、最近では、デキル部下を怖いと感じている上司も存在しています。スキルの違いや経験などで部下の方が知識力が高い場合があるからです。
ITやパソコンもそうですよね。好きな人はものすごく知識が豊富であるのに、IT関連の機械類が苦手な人もいます。それは、上司だからとか部下だからとかの問題ではないです。
しかし、部下の方がスキルや脳力が高いと上司は、知らずのうちに気を遣うようになりがちです。その結果、気持ちの上で上下関係が逆転してしまうことも、少なくはないかもしれません。
優位な立場を利用する、という視点からだと、
部下が有能な立場を利用するという意味合いですと
パワハラの一つになるかもしれません。
このようなケースで「逆パワハラ」という言葉が使われています。
部下から上司への「逆パワハラ」の具体的ケース
「逆パワハラ」とは、どんなケースが考えれれるのかを見ていきましょう。
【1】部下が上司より職場の経験が豊富
部下が上司よりも経験値が高いということが挙げられます。
最近は、ネット環境が急速に発達していますので、比較的若手の方は、IT系の技術やパソコンのスキルが高いことも多いです。年配の上司は、カタカタ言葉が羅列された説明についていけないこともあります。すると若い部下は、それを使って、上司に「逆パワハラ」をするということもあります。
【2】部下の立場を逆手にとり、無理な権利を主張する
一昔前だと、地位が上であれば優位であるし、下であれば従うしかないという感覚が強かったこともあります。それと同時に、発言力も、部下から上司へは言いにくいと考えきました。
最近は、ブラック企業という名前がニュースでも多々取り上げられています。そして、労働者の権利が保障されていることを労働者自身が意識を強く持ち、それを逆手に使う人も存在しています。
その結果、上司が何も言えないなどが起きて、「逆パワハラ」となる状態となるケースも増えてたようですね。
権利を主張しすぎて、なんでも上司からの「パワハラ」と言われるのを避けたい上司は、黙っているしかなくなってしまいます。
実際に、わたしが企業研修の講師としてお伺いしている企業の社長や支店長、人事部長などからも同様の話をお聴きしています。
採用面接の時から、条件をかなり細かく聞いてくる方もいるそうです。
「朝早めにきたときに掃除をしたらお金は出るのか」採用された後も、「お茶出しはわたしの仕事ではない」「掃除があるなんて面接のときに聞いていなかったのでやりません」など、権利主張の前触れを感じるそうです。
部下もまとまると怖い「逆パワハラ」
パワハラは、個人対個人のようなケースが多いのですが、部下が組んで上司を標的にすることもあるのです。
集団でまとまって、1人の上司を追い詰めるのです。この「逆パワハラ」は、上司の立場ですと、もうどうしようもない八方塞がりの状態に悩みが大きくなりそうです。
例えば、ひとりの上司をターゲットに、部下全員で無視する。これが業務の遂行のことだと困りますね。業務が滞ります。
集団でまとまられると、部下は立場的には弱者のはずが、上司を追い詰めることができるわけです。これが「逆パワハラ」のケースの一つです。
部下からの嫌がらせ「逆パワハラ」の対応方法
上司のあなたが部下から「逆パワハラ」の被害者になっているときは、どのようにしたらいいでしょうか。