こんにちは、柳沼佐千子です!
組織のマネジメントで、取り入れられている社員の面談。多くの会社では、もっと社内の人間関係が円滑になれば業績も上がる、スムーズになると社内のコミュニケーションが重要なことは身に染みてわかっていることでしょう。その一環として、取り入れた社員面談は、とても有効です。しかし、一方で、面談の効果が実際に機能していない会社もあります。

その理由は、
社員面談をする社長。社長の印象で、社員面談の結果が左右されてしまうからです。

そこで、社員の面談の前に、必要な社長の心得と準備をまとめました!

社長が、社員の面談をなぜするのか?

仕事のモチベーション

社長は、現場や現状を把握するために社員と面談を取り入れていることでしょう。業績が好調の場合は良いですが、業績が下降気味の状況で社員面談を行う際には事前に準備が必要です。

社員の中には、不満や批判する思考のタイプが多いことも考えられるので、
普通に社員から話を聞こうとする社長は、前もって、心や対応の準備や対策を考えると心にゆとりができます。

① 「べつに、話すことはありません」と話さない。会話を拒否する態度。
② 世間話になってしまい、本心や意見がわからない。
③ 不満と愚痴をぶつけられてしまう。

せっかく「社員面談の時間」を取るのですから、相手と心の距離は縮めたいところですね。面談時に不満と愚痴を言われることは事前に想定をし、社長の気持ちがネガティブにならないように、練習は必須です。能力の高い社長にありがちなのですが、面談も合理的にとか効率よく、という視点が強いと、社員の心が離れる可能性があるということを頭に入れてくださいね。コミュニケーションと心の距離が近くなる、ということが一番の目的としましょう。

新入社員が辞めてしまう会社の特徴~社長の言うことを聴かない社員たち

 

事前に必要な社長の準備について

新しい出会いの街

取引先では、会話が得意な社長でも、部下となるとまた別の感情が出てくるものですよね。

社員の中には、文句や不満をぶつけてくる人もいます。
そこで、事前に社長は、心の準備をしておく必要があります。

社長のメンタル面の準備

1.社員は、文句や不満は言ってっくるものだと思っておく。
2.社員面談の目的は、相手と直接話ただけで成功だと思うこと。
3.繰り返しすることで、少しずつ心の距離は縮むものであるということを理解する。

 

一回の面談で、すべてがうまくいくと期待しすぎないでくださいね。
繰り返し、少しずつ、社員さんとの心の距離を縮めていきましょう。

最初は、社長と話すということに慣れてもらう、という感覚でOKです。
社員は、社長との面談の日程や場所が設定されると同時に、緊張が走っています。
警戒したり怖がっているということを頭に入れてくださいね。

 

面談と面接の違いとは?

面接と面談、良く聞く言葉ですが、どのように違うのでしょうか?

面接とは、相手の能力等を判断するという意味合いが含まれています。
それに対し、面談とは、もっとゆるい感じの話合いといえるでしょう。
面談の場合は、相手が心が開いていない段階で、情報を引き出そうとしすぎないことです。

 

 

社員面談では、社長の好印象がカギ

街に出かける

社員面談では、社長が社員を観察しているようですが、実は、社員が社長をチェックしています!

「どうして、今頃、面談なんだよ?」
「なにか意図があるのかな?」

と、社員の立場だと、不審に思うものなんですね。社長は、自分自身、そんなに怖くないはずと思っているので、そんなに怖がられているのか疑問に思うでしょう。

 

以前から、社員面談がある会社なら不自然ではないですが、いきなり、初の試みだと、社員は警戒心を抱くものです。そこで、面談の当日、社長の態度や言葉にとても敏感になります。日頃コミュニケーションが密な会社では、そうでもないかもしれませんが、部下の立場だと、上司に別室に呼ばれる、という状況になるだけで、内心震えあがっているはずです。

「いきなり、解雇の話かな?」
「よくない話に違いない」
「なにか叱られるのではないか」

ですので、当日の社長の態度は、終始「好印象」で社員に安心感を与えることが必須です。
社長に必要なのは、好印象の笑顔、態度、聞く姿勢、声、話し方、言葉の選び方。

すべて、好印象を事前に訓練しておきましょう。
まちがっても、無表情、ムスっとした表情、暗い声、嫌味な言葉、、、否定、
などは厳禁です!

社員面談をして、うまくいかなくなってしまう原因になってしまいます。

事前に専門家のサポートを受け、社長の印象を整えておくことも大事です。
自分の癖は本人は気づかないからです。

初対面で好印象になる7つのコツ

笑顔を事前に練習して、実際に表情を動かしてやっておきましょう!

 

第一印象の法則!初対面から好印象になれば、相手の警戒心が一瞬で解ける!

社員面談で話すことは?

面談

面接は相手の評価を行うためが主な目的となりますが、社員面談は、もっと話を聴いたり、お互いの理解を深めるという目的になります。社員と話をすることに慣れている社長は、いいですが、日頃、あまり会話していない、接触していない社長は、事前に、何を話すのか?を決めておいた方が良いです。

事前に何のテーマで話すかを、社員の皆様にも、伝えておくと安心しますよ。その日に話す主なテーマを公開しましょう。

おすすめなのは、
特に社内のコミュニケーションが良くない場合は、

1.好きなこと、得意なこと
2.仕事で嬉しかったことなど
3.未来の夢や目標

前向きな話題を選ぶようにしましょう。
特に一回目の印象は強く残ります。

人は、前向きな話題や言葉だと、気分が良くなります。そのときの、感情がとても大事なので、
終始、前向きな言葉や話題だけで終わらせるようにしましょう。

 

すると、次の面談が、心理的にハードルが下がるのです。社長に対する警戒心が薄くなっていきます。そのあと、5回は、その良い感覚を続けていくことを中心にしましょう。繰り返し、慣らしていくような感じです。面談や会話に安心して、信用してもらえるのが大切ですよ。

仕事のことを直接聞けなかったからと言って、無駄ではないのです。そのうち、回数が増えて、安心感がでてくると、質問がでてきたり、もっと仕事のことや同業他社の情報やサービスについてなど、業務に直結する話をしてくれるようになります。

一歩一歩、社員の心の成長を楽しみ、ゆっくりと心の距離を縮めてくださいね。

朝礼スピーチのネタと惹きつける話し方のコツ

社員面談のコツ・気をつけるべきこと

仕事場での人間関係

社員面談では、相手にプレッシャーを感じさせないようにしましょう。
面談の内容や目的を事前に明確にして伝えておきましょう。共有しておくと、安心感が増します。

当日は、自分が話す時間よりも、「聞く」ことに集中します。

尊敬されない上司から卒業!社員から話しかけられる聴き方のコツ!↓

最初に、今回の目的の確認をして始めます。笑顔も忘れずに!

社員面談に、慣れていない社長は、相手を圧迫したり、責めたり、不機嫌な対応にならないように注意が必要です。このときに、社長の印象の良し悪しで、その後の関係が決まってしまいますからね。相手を受け入れるという、覚悟と心の広さが必要です。相手の会話を引き出すには、社長は、例を出し話をわかりやすくする、難しい言葉は使わず、中学生くらいに話すという意識を持ちましょう。基本は、シンプルに、楽しく、がキーワードです。

社員面談で、コミュニケーションを良くする!こちらの動画でポイントをチェック↓

 

社員面談の効果!

仕事場所

国内の企業数のうち小規模企業は全体の約9割と言われています。日本国内、社員数が少ない企業が多いので、社長が面談をやるとなるケースが多いことになりますよね。

最初は、心の警戒心を解くところから面談を始めていきます。
そして、回数が増えてきたら、業務の目標や感じていることなど、本人の自己評価を話してもらうといいですよ。

 

それぞれ社員に立てた月間目標や、自分は何を目指し、どのように行動しようとしているのかなどを、面談シートに記載しておきます。そして、次回には、それについて話を進めるというスタイルです。

社員面談の効果をまとめました!

① 社長の考えや会社の方向性を社員にわかってもらえる。
② 信頼関係を構築することができる。
③ 社員の性格やキャラを知ることができる。
④ 現場で起きている問題がわかる。
⑤ 社長と社員との間に、伝わっていないというギャップがなくなる。

多くの会社で社員は、自分の目の前の業務をこなしているだけなのです。社長が何を考えているかは伝わってないのです。会社がどこに向かっているのか分からないのです。質問や意見がないのか?と内心でイライラする社長もいますが、これは単純に、社長が伝え方が足りないからですね。

直接話す機会も回数も足りません。社長が思ってるよりはるかに、社員には伝わっていないということです。社員面談時に直接話すことで社員に理解、浸透させることができますよ。

そして、定期的に話すことが効果的です。お互いのことを理解できるようになり、良い関係性につながります。人間関係が悪くなるときというのは、お互いのことを知らずに誤解することが始まりなのです。回数が増えて、会って話をしていくうちに、今まで知らなかった相手の内面や、プライべートの一面を知ることがあります。「へー!こういうタイプだったんだ!」「意外だったなー」と知らなかったりきづかなかったこと発見し、理解が深まるのです。

よく鷹の目、虫の目という言葉でもあらわされますが、これは、社長は会社全体を見ていますが、現場で起きていることで知らないことは多いです。そして、社員や従業員は、目の前の作業や業務だけで、全体が見えてないものなのです。社員面談で、社長は、現場での問題点や課題などを知ることができます。そして、社員は、社長から全体の広い視点でビジネスや仕事の話を知ることができるのです。お互いにメリットがあります。人事の異動などにも参考になります。

まとめ

会社のビル

社長が指示したことを幹部や社員が理解していないというズレもや勘違いもよくあることですが、面談が定期的にあると、ズレや理解を確認し、早めに理解修正することが可能です。社員の育成にも、社長と直接話すという機会はとても役立ちます。社員面談をぜひ有効に活用しましょう!

人気のある社員というのは、話しやすく明るい人が多いですよね。
ついつい、話しやすい社員にばかり、社長や上司が話しかけているという会社も多くみられます。これは、経営としては、よくありません。好きな社員に意識が向いてしまい、控えめな静かな話下手の社員には、あまり意識を向けない、、こんな差別をふと感じると、社員の心は離れてしまうものです。後でも気づいたら、控えめな目立たない社員にも、個別に話しかけるというフォローもしておきましょう。職場は、チームで仕事をしている、という連帯感がビジネスの成功につながっています。

有意義な機会にできるよう、社長の準備を事前にしっかりしておいてください!

 

『空気を読まずに0.1秒で好かれる方法。』 朝日新聞出版